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【連載】vol.7 札幌から出られません!

  • 執筆者の写真: 小保根亜美
    小保根亜美
  • 1 日前
  • 読了時間: 6分




「ことばの筆」


これらの作品は「ことばの筆」である。


これは、ある一人の方へ向けた作品だ。

その方の名前やお誕生日、思い、大切にしていることなどをヒアリングし、

その方に向けた言葉を、書の作品として書きあげるのだ。




これを受け取った時、わたしは涙が出てしまった。



わたしは数十時間と彼女の話を聞いているが、

彼女はわたしの話をそう長く聞いているわけではない。

それなのに、なぜここまで心を揺さぶる言葉が書けるのか。


彼女は、その人に合った言葉を選び抜くという、優れた宝を持っている。

これは目には見えない、けれど確かな力だ。


そして、彼女には最強の武器もある。


それが「書」だ。


これによって、私たちはその言葉たちを

目で見て、手に取り、心で感じることができる。


すでにいくつかの作品が完成しており、

わたしはその作品を見て、心が震えた。


顔も知らない、声も知らない方の

ヒアリングの回答だけで、

まるで以前からその方を知っていたかのように、

まさにその人を思い浮かべられる言葉が書かれているのだ。


彼女が作品を作るためにヒアリングした項目は

そう多くはない。

それなのに、わたしが知る限り、書かれている言葉は

依頼した方の”ど真ん中”を見事に表している。



もしかすると、見ず知らずの方が見たら

ピンと来ないのかもしれない。


だが、その作品を受け取った依頼者や、

依頼者を知る人が見れば、

その言葉がその人にピッタリ当てはまっていることがわかる。



そんな言葉が、なぜ選べるのか。

紛れもなく、才能なのであろう。


そして、その言葉を、一つの「書」の作品として

完璧に仕上げているのだ。



これは、彼女にしかできないことだ。



「ことばの筆」は、書いた時点では完結しない。

それを梱包し、郵送し、受け取った方から反応を受け取ることで、

初めて完結する。


その感想や言葉が彼女の喜びであり、存在価値となる。

だからこそ、彼女は「ことばの筆」を優先したいと考えている。



小学校での書道教室


以前のアート書道の授業
以前のアート書道の授業

某小学校にて、年間を通して書写の時間で、

正しい筆の使い方を教える授業を担当することになった。


昨年、彼女はその小学校で卒業制作の一環として、

2時間のアート書道の教室を開催した。

その時は、「遊びの書道」だった。


だが、彼女の理想は、

一年を通してしっかりと習字を教えたい、というものだった。

それを叶える機会が到来したのだ。


「子どもたちにきちんと一本の線を書けるようになってほしい」。

その思いだけである。年間を通して子どもたちの書写の指導に関われることにワクワクしている。


彼女は会社を設立してから一貫して意識していることがある。

それは、「会社の利益を追求するだけではなく、社会に利益を還元すること」だ。

その考えのもと、これまで国境なき医師団や保護犬の団体に定額を寄付してきている。


このような形で、”お金での社会貢献”はしてきたが、

今ようやく、”行動での還元”を実現できる機会が訪れたのだ!

これも彼女にとっての大きな喜びである。


彼女の持つ知識と技術で、未来ある子どもたちに還元できること、

やっと役に立てるということが、彼女にとって何よりも嬉しいことであり、

ワクワクして仕方がないのだ。



レタリング


金魚の番付
金魚の番付

金魚の番付をご覧いただいただろうか。彼女のInstagramのストーリーズで紹介されていたものだが、

まるで印刷かのように美しい文字が並んでいた。


相撲の番付のような特殊な文字。

実はあれは、本来書道家が書くものではない。


だが、一般的には、筆で書いているように見えるため、

書道家が書くものと思われがちである。


これまでも、何度か依頼を受けたが、彼女は断ってきた。

しかし今回は、依頼を受けた。


すると、彼女自身も驚くほど、完璧な文字が書けた。

ペンキを使い、予備の板もない一発本番で、見事に仕上げたのだ。


彼女はここに、自分の隠れた才能を見つけてしまった。

専門外のレタリングを面白がれたのだ。


こちらもワクワクするお仕事で、

大好評かつ彼女自身が楽しめることなのだ。


才能を活かす仕事こそ最高ではないか。

そこに時間をさかずに、何に時間を使うというのか。



福祉事業


一枚の大きな革に書かれた作品
一枚の大きな革に書かれた作品

とあるB型作業所から依頼を受け、

大きな皮に文字や模様を書き入れるというお仕事も引き受けている。

これもボランティアだ。


縦80センチメートル、横50センチメートルほどの大きな一枚革に、

専用の染料で文字や模様を書く。

作業所では、その革を切り取り、

財布や名刺入れ、バッグなどを手作りで制作しているという。


彼女の好きなように、また、

革という特殊な素材に書くということでこれがまた面白い!!

それでいて、社会に還元する活動の一つでもあり、

彼女の心を満たす仕事の一つなのだ。



chokoZAP


そして、彼女をさらに忙しくしているのが、これである。

そう、健康のための自己投資だ。

健康なくして、全ての活動は成り立たない。

心と体を整えるために、彼女は今日も忙しい。

むしろ、これが一番大切と言っても過言ではない!!



さいごに


彼女は今、新しい扉を次々と開いている。

とにかくやりたいこと、楽しいことに満ちている。

忙しいのだ。


収入度外視。

「わーい!」と思えることに夢中。


小学生に書道を教えることも、

B型作業所への革の制作も、ボランティアだ。

お金になる仕事ではない。


だが、彼女はそれが楽しいし、

自分の知識や技術を活かして社会に還元できることに

喜びと満足感を得ている。


これまでも、

「お金のためだけに動く」という発想はなかった。


今年の書道教室では、1回〜2回の教室で、

なんと6つもの筆遣いを教えているという。


門下生のAさんの話によると…本来書道教室とは、1日で、6つもの筆遣いを教えてくれるところはないという。


一般的な書道教室では、ひとつの筆遣いに何年もかけるそうだ。

いくつもの筆遣いを学んで初めて、資格の取得にも挑戦できる。

つまり、資格の取得を目指すとなれば、数年通うことは必須となる。

その分、月謝を支払う必要もある。


だが、関吉先生は、この仕組みが好きではないし、効率的でもないと感じている。

そこまでして、月謝を取ろうとも思っていない。

彼女は、効率よく、最短で、確実にうまくなる方法を伝えているのだ。


書道を続けてこられた門下生Aさんは、この事実を知っている。

だからこそ、関吉先生の書道教室のありがたみを実感し

さまざまな場面で感謝の言葉を伝えているという。



この関吉先生の姿勢は、これまでもこれからも変わらない。


とはいえ、これからはご覧の通り、忙しい。

札幌から出られないほどに。


だから、書道の教室に割く時間は、自ずと削られてしまうだろう。

もったいない…だが、仕方ない。


彼女は見つけてしまったのだ。

4つの大きな柱と、チョコザップを。


これからの彼女の活動は、これらに絞られていくだろう。

とはいえ、面白そうなことがあれば、

きっとそちらにも力を注ぐだろう。


もしかすると、それは書道ではないかもしれない…

そんな彼女のこれからを、ぜひ楽しみにしていてほしい。



以上、今月もストレングスジャーナリストの小保根亜美がお送りしました。

テーマは…札幌から出られません。


ここで、関吉さん本人からのアンサーを紹介します。


【関吉久美のアンサー】

原点に戻ります。

私は呼ばれた所に行きます。

来てください、と言われた所に馳せ参じます。

チョコザップで忙しいので。

テーマ:札幌から出られません!
テーマ:札幌から出られません!

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