【連載】vol.8 やってください
- 小保根亜美
- 6月16日
- 読了時間: 7分
ストレングスジャーナリストの小保根亜美です。
こんにちは!北海道では新緑の間を抜ける風がとても心地よい季節となりました。もう30度を超えるな地域も出ていますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか?
それでは今月も、関吉久美さんの真実をお届けしていきます。
今月のテーマは…やってください。
これは関吉先生の心の声であり、あえて口には出さない言葉。なぜこの言葉を胸に秘めているのか。
今回は、その想いの裏側に迫っていきます。
はじめに
この記事を読んでくださっている方は、
”失敗をすることが怖い”と感じることはあるだろうか。
失敗や、完成のイメージが浮かばずに
一歩踏み出せないという時が。
それは誰にでもありえることだし、
またそれは同時に、飛び立つ前の助走期間なのかもしれない。
ただ、どんなに助走期間だと言われていたとしても
そんな状態にいざ直面すると、もう一歩も動けなくなってしまう。
失敗してもいいから行動しよう、
そう頭ではわかっていても、もう何から手をつけていいのかわからない。
道標を失ってしまう時もある。
それも当然の話ではある。
満点主義のわたしたち
100点満点を目指す教育やテストを受けてきた私たちは、
満点を無意識のうちに目指している。
何かに挑戦するからには、
満点を取らなければいけない、と。
だけど本当にそうだろうか。
その100点満点は、誰が決めた基準だろうか。
そして自分にとっては、100点より上がないとも思っているかもしれない。
だけど現実は、100点を超えて120点、200点を取ることだって
実は可能だったりする。
特にアート書道において、
その採点基準は自分自身にかかっている。
ということは、である。
自分の採点基準を自分の中に持っている必要がある。
答え合わせは自分の理想と
まずは自分の作りたい作品のイメージを決める。
そのイメージは、自分の頭に浮かぶものでもいいが、
ピンタレストなどで気に入ったアートの作品を
見つけることから始まる。
目指すイメージが固まったら、
そのイメージの特徴を全て言語化する。
かすれ具合、白と黒の割合、線の太さ、右払いの伸び具合など、
どんなことでも構わない。
とにかく特徴を箇条書きにしていく。
そうしておくと、自分の作品が書き上がった時に
その特徴と照らし合わせることで、
自分の理想のイメージとの答え合わせができる。
そしてそのイメージとの差異を埋めることが、
上達に向かう作業となる。
ではその差異をどう埋めるのか。
そもそも、その差異はどのように生じるのか。
「なんとなく」では、上達は保証されない。
理想のイメージの特徴を言語化したものと、
自分の書き上げた作品の特徴を言語化して比べるのだ。
その比べる対象である理想の作品の言語化がされていなければ、
そもそも差異を確認することができない。
差異を明確に認めることができなければ、上達は見込めない。
当てずっぽうで何枚書いても、再現性がない。
「なんとなく変だなぁ」では、上達のしようがないのだ。
だから、言語化が必要となる。
だから、ピンタレストでたくさんの作品を見て、
その特徴を言語化するという訓練が必要となるのだ。
自分の理想のイメージを明確に言語化し、
自分の書いた作品も明確に言語化する。
そうすると、次にやるべきことが自ずとわかってくる。
その特徴一つ一つを改善していけばいいのだから。
自分の作品は、理想のイメージと比べて白の割合が多い、
そう気づいたならば黒の割合を増やすことができる。
最後の右払いが、理想のイメージと比べて短い、
そう気づいたならば、次はもっと長めにすればいいのだ。
そうやって、一つ一つの差異を埋めていく。
そうすることで自分の作品を、
理想のイメージに確実に近づけることができる。
だから、彼女の書道教室では
ピンタレストで毎日作品を見ること、
その作品の特徴を言語化することを何度も伝えているのだ。
それによって、自分自身で答え合わせをしながら
上達していくことができる。
こうして、彼女自身も自分の作品を磨いてきている。
だから、やってください!!

想像を超える作品
彼女の門下生たちは、これまで
彼女の想像を絶する作品を作り上げている。
そしてそれらの作品を、また見られることを期待してもいる。
どんなことにも通じるが、
理想の作品を作り上げる、理想に向かっていく道のりでは、
時に不安な時期があるかもしれない。
だが、どんな時でも彼女の中には、
大成功のイメージが出来上がっている。
3月の銀座で行われる作品展は、
文句の付け所のない、素晴らしい作品が並び、
門下生の満足感と共に大成功に終わるのだ。
そこにいくためには、
もちろんもがき苦しむタイミングもくる。
それはそうなのだ。
1枚の満足いく作品を作り上げるにあたって、
10枚や20枚書いたからと言って
それが実現できるわけではない。
関吉先生でも、いまだに毎日
ピンタレストの作品を見て、その特徴を言語化する
という訓練を欠かすことはない。毎日である。
それによってイメージの言語化と、武器の使い所の見極めという
特訓を続けているのだ。
それだけにとどまらず、とにかく書くことも怠らない。
100枚書いて1枚、満足のいく作品になるかどうかという
練習を積み重ねているのだ。
数をこなすしかない。
上達するには、失敗を重ねることが近道なのだ。
最初からうまく書けるわけがない。
最初から理想の文字が書けることなんて期待していない。
失敗して、失敗して、失敗して、その失敗から改善点を見つけ、
その失敗から新たな気づきを得ていけばいいのだ。
さいごに
アート書道教室に通う門下生さんの目的は
人それぞれだろう。
・関吉先生のような作品を書けるようになりたい。
・とにかく素敵な作品を書けるようになりたい。
・書道の時間を楽しみたい。
・没頭する時間で、自分を満たしたい。
その目的はどれも素晴らしくて、どれも正しい。
ただ、どんな目的であっても、その先には”理想”があるはずだ。
その理想の状態に近づくために、今の私には何ができるだろうか。
なぜこの教室に通っているのだろうか。
何を目的にしているのか。
思い出してみてほしい。
これは、書道教室に限った話ではない。
どんなことにも通じる、人生の道のりではないだろうか。
自分にとっての理想や目指す姿があるはずで、
そこに向かう道のりでは、時に困難な状況も待っている。
そんな時には、逃げ出したくなる日もある。
楽な道に逃げたくなる日もある。
だけど、それでも挑む。
それでも、失敗しながら前に進み続ける。
どうしていいかわからないながらも、
その都度出会った人の言葉をヒントに、動き続ける。
映画だって、ゲームだって、そう。
困難も山場もないストーリーに、誰が熱狂するだろうか。
スタートからゴールまで、ずっと幸せな平坦なレースに
誰が心を揺さぶられるだろうか。
山に登るからこそ、絶景がみられる。
トラブルを乗り越えるからこそ、幸せを噛みしめられる。
その法則は、本当は誰もが知っているはずだし、
あえて口に出すこともしない。
ただただ、目の前の人を信じて進んでいくのだ。
安心して、やってください。
安心して、困難に立ち向かってください。
安心して、失敗してください。
その困難を超える術も、支える環境も、
彼女は整えているのだ。
彼女が描いている来年3月の作品展のイメージ。
その光景の中にあるのは、どんな作品だろうか。
今はまだ、見えていなくても心配はいらない。
必ず、そこにはたどり着くから。
今から、その日が待ち遠しくてたまらない。
ここで、関吉さん本人からのアンサーを紹介します。
【関吉久美のアンサー】
あなたのその「上手くできた」「できなかった」は、あなたはどうやって決めたの?
「評価」には必ず「相対」「基準」があるはずなんです。
「なんとなく上手くない…」「なんとなく好きじゃない…」ではダメなんです。
評価をするための「基準」を自ら作ってください………ってことは、何度も何度も何度も言ってきたじゃないかーーーー!!なぜやらん!!
具体的な作品を見て(ピンタレストなど)言葉にしてメモしてください!!
お願いします、やってください。
私は、私と同じものを書くコピーロボットを作りたいわけじゃないんです。
自ら生み出せるアーティストを作りたい。そのためのやり方を伝えています。
(コピーロボットを作るのは超簡単よ!)
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